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栄養レシピ&コラム 2010年公開分
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お酒との付き合い方

お酒との付き合い方

 今年も残すところあとわずか、何かと気忙しい時期になりました。クリスマス、忘年会、お正月、新年会と人の集まる機会も多くなりますね。人の集まる宴には、なんといってもお酒がつきものです。美味しいご飯に楽しいおしゃべりが弾み、つい飲みすぎてしまったり、すでに連日連夜の忘年会で毎日二日酔いという方もいらっしゃるのでは!?
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 お酒を飲むと、そのアルコールは胃や小腸で吸収されて、血液中に溶け、肝臓に運ばれます。肝臓で、アルコールは酵素によってアセトアルデヒドという毒素に分解され、さらにアセトアルデヒドは無毒な酢酸に分解されます。そして、酢酸は再び血液にのり、全身のエネルギーとして利用され、水と炭酸ガスに分解されます。すなわち、アルコールは、肝臓によってアセトアルデヒド→酢酸→水と炭酸ガスに無毒化されるわけです。
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 日本人はこのアセトアルデヒドの分解酵素の量が少ない人が多いといわれています。こういった方は、わずかのお酒でも顔が赤くなったり、気分が悪くなるなどします。よく言う「二日酔い」とは、毒性のあるアセトアルデヒドの分解が間に合わず、脳や体に回った状態をいいます。また、一気に大量のお酒を飲むと、血液中のアルコール濃度が上がり、「急性アルコール中毒」という、とても危険な状態に陥ることもあります。いずれにしてもアルコールに関しては個人差があるので、お酒を強要してはいけません。体をいたわるお酒の飲み方にはいくつかのルールがあります。
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【1】食べながら飲む
食事と一緒に飲むことで、アルコールの吸収を遅らせることができ、お酒のペースも抑えることができます。
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【2】おつまみには、たんぱく質が多いものやビタミン、ミネラルがたくさん入ったものを選ぶ
牛乳やチーズなどの乳製品、野菜や果物などは胃を守り、肝臓のアルコール分解を助けてくれます。つい塩辛いものや脂っこいものが欲しくなりますが、そこはぐっと我慢。枝豆や冷奴、さしみなどがおすすめです。
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【3】休肝日を作る
週に1~2日飲まない日を作り肝臓を休めることが、飲酒に伴う病気のリスクに影響をします。睡眠不足や疲労が貯まっている時も、肝機能が弱まりやすいので、お酒を控える方がよいでしょう。
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 忘年会や新年会だけではなく、何かにつけて一年中お酒を飲む機会は多いものです。お酒は、正しく飲めば「百薬の長」とも言われます。自分の適正量を知りペースを守って、楽しいお酒を飲みたいですね。