歯は命
6月4日は、歯の衛生週間です。いまやデンタルヘルス商品は、歯ブラシや歯磨き粉だけでなく舌や歯間を掃除するもの、ホワイトニングなど、迷うほど数多くあります。虫歯や歯周病だけではなく、口臭や見た目の白さなど歯に対して健康指向が高まっているといえるでしょう。
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厚生労働省では、80歳までに20本の歯が残っていることを目標にする「8020運動」を推奨しています。歯があるということは、噛めるということ。噛むという行為は全身に広く影響を与えています。
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・ 噛む~良い歯を保つ→味わえる
・ 噛む~食べ物を砕く→消化を助け内臓への負担を減らす
・ 噛む~唾液が出る→口腔内の清潔保持、虫歯の予防、癌予防
・ 噛む~脳を活性化→満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぐ、記憶力や計算力などの向上
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さらに、歯がない高齢者は、歯がある人に比べ、認知症になるリスクが高いとされています。しっかりと噛める歯があることは、健康である証拠です。
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近年、生活習慣病の中でも増えてきている糖尿病ですが、糖尿病の恐さはその合併症です。歯と糖尿病、つながりがないように思えますが、糖尿病患者の大半が歯周病を患っており、歯周病は糖尿病合併症の一つとされています。
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歯周病になると、歯が弱り、固いものが噛めない、そのため柔らかい食事になりがちです。柔らかい食事は、噛む回数の減少、唾液分泌量の低下から、歯周病の進行をさらに進め、さらに、食べすぎや、早食いの傾向が強まり、血糖値が上がりやすくなることから糖尿病になるリスクが高いといえます。歯周病の治療をしたら血糖値が下がった例もあり、歯周病から糖尿病に、糖尿病から歯周病になるのか、どちらの場合もありえることは確かです。
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糖尿病の方は定期的な歯科治療を、歯周病の方は血糖値にも気をつけて治療してもらうことが大事になってきます。もちろん現在健康な方は、口腔内のチェックをしっかり行いましょう。他にも、心臓病や肺炎などを引き起こすこともわかっているなど、歯周病とはいえ、あなどってはいけません。
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ところで、歯医者さんで歯の型を採ってもらったことありますか?歯の型を採る材料の中に「アルギン酸」という物が使われています。聞きなれない人も多いかもしれませんが、とても身近なところにもあります。それは、かまぼこです。実は、かまぼこは、すけとうだらのすり身などをアルギン酸で固めたものです。歯の型を採ることがあれば、かまぼこを思い出してみてください。食感は少し似ている気もしますが、さすがにかまぼこの味はしませんけど…
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しっかりと噛める歯があることは健康、ひいては命につながります。よく噛んで食べ、食事をした後は、ていねいに歯磨きをする。生涯を通じて、歯を大切にしましょう。