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お箸美人

お箸美人

 私達が毎日当たり前のように使っている「箸」
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 日本の家庭では、各人が使う箸と茶碗は決まっていることが多いですが、これは世界的に見ても珍しい風習です。スプーンやフォーク、ナイフなどは自分専用という国は少なく、共用がほとんどです。
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 箸を使う国は、日本以外に中国、韓国、台湾、ベトナム、シンガポールなどがあります。中国から周りの国へと伝わり、それぞれの国に合った使い方がされてきました。日本で箸が使われたのは7世紀始め、聖徳太子の時代から、8世紀頃には一般の人にも広がりました。
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 「はし」は、何かと何かをつなぐものという意味があり、橋や柱、はしごも同じ意味合いからきているとされます。「箸」は食べ物と人とをつなぐものとして名づけられたのです。
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 箸は正しく持てば、とても機能的であり、見た目も美しいものです。また、箸を使うことは脳の発達にも良い影響を与えるとされます。小さな豆をつかむ、やわらかい豆腐をすくう、魚の身を骨からはずす・・・あなたはきれいな箸使いができていますか?
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 正しい箸の持ち方は、下側の箸を薬指と親指ではさんで、親指の根元で固定します。上側の箸は人差し指と中指の先で軽くはさんで持ちます。食べ物をつまむ時は、人差し指と中指で上側の箸だけを動かしてはさみ、親指は添えているだけで動かしません。
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 そして、自分に合った箸の長さも覚えておきましょう。親指と人差し指を直角に広げ、指の先と先を結んだ長さを「一咫(ひとあた)」といいますが、この一咫の1.5倍の長さが、その人にちょうどよい箸の長さといわれています。
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 素材やデザインなど迷う程たくさんの箸がありますが、まずは手に取って、しっくり馴染むものを選んでください。特に小さな子供は、箸をなめたり、かじったりするので、自然素材で作られたものをおすすめします。箸使いを身につけるためにも、小さい頃から良い物を持たせたいですね。
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 私達にとって、箸はなくてはならない大切なもの、それだけに昔から箸使いにはタブーがありました。箸を器の上であちこち動かしてどの料理を食べようかと迷う迷い箸、器の中をかき混ぜて好きな物だけを取る探り箸、箸先についた食べ物をなめて取る舐(ねぶ)り箸、料理に箸を突き刺して取る刺し箸、食べ物の汁をたらしながら取る涙箸、器を箸で引き寄せる寄せ箸、箸を2本そろえて握り、その手で器を持つ握り箸、箸を口にくわえたまま器を手に持つくわえ箸、箸を楊枝代わりに使うせせり箸、器の上に箸を渡して置く渡し箸・・・など、してはいけないとされることが多くありました。
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 箸使いに限らず食事をする時は、姿勢を良くしなさい、肘をつかない、大きな音をたてて食べないなど、子供の頃に叱られた経験は誰しもあるでしょう。食事の仕方には、その人の育ちや人となりが出るもの、楽しい食事の中にも、きちんとしたマナーを守って、周りも自分も気持ちよくいただきたいものです。
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 ところで、お正月に使う”祝い箸”は、折れにくく縁起が良いとされる柳の枝を丸く削り、両方の先端を細くしてあります。これは片方が自分、もう片方は神様が食べるためと考えられているから。
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 一年の初めに箸を新調してみてはいかがですか?