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栄養レシピ&コラム 2012年公開分
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太陽の恵み トマト

太陽の恵み トマト

 最近トマトダイエットが話題になっていますが、これはトマトに、血液中の脂肪を減少させる効果のあるリノール酸に似た成分が含まれていると発表されたことから。ダイエットに効果があるかどうかは別として、トマトは栄養価にとても優れています。
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 西洋ではトマトのおかげで健康になり、医者はいらなくなるという意味の「トマトが赤くなると、医者が青くなる」ということわざがあるほどです。
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 トマトの種類は、なんと世界で数千種類もあるそうです(実際に栽培されているものでも数百種類)。5~6mmのごく小さなものから、両手の平大の大きさのものまで。球形、楕円形、細長い形、ひょうたん形、ストロベリー形・・・と、大きさや形もたくさんあります。色も赤色以外に黒、緑、黄色やマーブル模様の珍しいトマトもあるようです。
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 日本では、“ファースト”や“桃太郎”に代表される大玉、ミニトマトが主流です。最近では、中玉や楕円形など種類もたくさん増えてきました。生で食べることが多いですが、トマト大国イタリアをはじめ、ヨーロッパでは料理用として加熱して食べることがほとんど。加熱して美味しいトマトを主流に栽培されています。
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 では、トマトの栄養価をみてみましょう。
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 抗酸化力があり肌や粘膜の生成に欠かせないビタミンA(カロテン)、メラニンの生成を抑えコラーゲンの生成を促し皮膚を美しく保つ、またルチンと協力して血圧を下げるビタミンC、抗酸化力があり、血行をよくするビタミンE、便通をよくする水溶性の食物繊維、血中コレステロールを下げる効果のあるペクチン(おもに種のまわり)、体内の余分な塩分の排泄を促すカリウムなど、多くの栄養に富んでいます。
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 たくさんの栄養を含むトマトですが、なかでも最近よく聞かれるようになったのが“リコピン”です。リコピンはトマトの赤色の元になっている色素成分で、抗酸化力が強く美容や生活習慣病に効果があると注目されています。
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 私たちは呼吸をしなくては生きていけません。体に取り入れた酸素の数パーセントは活性酸素となり、体の酸化いわゆるシミやシワなどの老化現象や、病気を引き起こす原因となります。さらに活性酸素は、ストレスや喫煙・飲酒・紫外線・排気ガスなどでも増加します。もちろん生きてく上で酸化を止めることはできませんが、その酸化速度を少しでも遅くすることは可能で、この酸化に立ち向かうことを抗酸化と言います。
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 トマトに含まれるリコピンは特に抗酸化力が強く、カロテンの2倍、ビタミンEの100倍と言われています。さらには悪玉コレステロールを減少させ、動脈硬化や高血圧予防、ガン予防にも効果があるとされます。
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 リコピンは太陽に当たって赤くなったトマトほど多く含まれ、残念ながら赤くないトマトにはそれ程含まれていません。またリコピンは油に溶けやすく、熱にも強いので生だけでなく、加熱調理で食べると効率よく吸収できるでしょう。 
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 最近のトマトは品種改良が進み、とかく甘いもの(糖度が高い)が好まれますが、昔のトマトは青っぽく酸味の強いものが多かった気がします。トマト嫌いの人は、その頃の印象が強いのかもしれません。甘いトマトが増え、いまや子供の好きな野菜の上位に上がってくるようになりました。
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 トマトの旨味はグルタミン酸で、これは昆布と同じ旨味成分です。グルタミン酸は体内では脳に多く含まれ、神経の伝達に関与、脳の機能の活性化を高めます。
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 家庭菜園でも人気のトマト、この時期はたくさんいただくことも多いかと思います。食べきれないときは、洗ってヘタをくり抜き冷凍保存をしましょう。冷凍したトマトを水につけて、手で皮をこすると簡単に皮がむけます。半解凍状態でザクザクと切って、カレーやスープ、パスタソースなどの煮込み料理にすると栄養満点。
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 体の余分な熱を冷ます効果もあるトマト、まさに暑い夏が旬!この夏のおすすめは、真っ赤に熟れたトマトに、ひとつまみの塩とオリーブ油を少々、氷を加えてミキサーにかけた冷たいスープをぜひどうぞ。