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栄養レシピ&コラム 2014年公開分
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れんこんの食感を堪能しよう!

れんこんの食感を堪能しよう!

 突然ですが、れんこんの穴はいくつあるかご存知でしょうか。正解は、まん中に1個、周囲に8~9個です。れんこんは蓮の地下茎が肥大したものですが、これらの穴は、泥の中で育つ茎に地上の葉から空気を送り込む大切な役割を果たしています。9月頃から収穫され始める新れんこんは、年末年始にかけて粘りや甘みが増し、いちばん美味しい時期を迎えます。

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 れんこんの主成分はデンプンですが、ビタミンCが100g中約50mgと、レモンに匹敵するほど含まれています。カルシウムやカリウム、鉄、銅、亜鉛などのミネラル類も含まれ、貧血予防や疲労回復、風邪予防、美肌効果などが期待できます。さらに、不溶性の食物せんいが豊富で、便秘の改善や整腸作用があります。粘りの成分はムチンで、胃粘膜の保護作用があるなど、栄養豊富な野菜です。
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 れんこんは切ると変色しますが、その原因はタンニンです。タンニンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用、消炎作用などがあります。すりおろして絞った汁を飲むと咳を鎮め、のどの痛みに効くといわれるのはそのためです。れんこん(地下茎)だけでなく、花、花托、花弁、葉、種子どの部分にも薬効があるとして古くから利用されてきました。
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 れんこんは焼く、炒める、煮る、揚げる、蒸す、どんな調理法にも向きます。せんいに沿って縦に切ればサクサクとした食感に、きんぴらなど炒めもの向き。輪切りや乱切りでせんいを絶ち、さっと加熱すればシャキシャキ、コリコリ、しっかり火を通すとホクホクもっちりに。切り方と加熱方法の組み合わせで多様な食感と美味しさを楽しめます。皮はピーラーを使うと薄くきれいにむけます。出始めの新物は皮付きのままでも気になりません。切ってから酢水に浸けてアク止めをすると変色が防げ、シャキシャキ感が残ります。ただ酢水に浸けるとホクホクとした食感になりにくいので、煮物などは水に浸けるのがよいでしょう。
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 れんこんを使ったおすすめの料理を紹介します。まずはれんこんを1cm厚さに切り、オリーブ油をひいたフライパンで焼きます。火の通し加減は好みで、塩、こしょうをひと振りすれば出来上がり。とてもシンプルで簡単ですが、れんこんの美味しさを味わえます。
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 もうひとつのおすすめは、もちもちのれんこん団子です。れんこんをすりおろし、つなぎにかたくり粉を混ぜ合わせて丸めたものを茹でます。揚げれば外はカリッ、中はふんわりの食感に変化します。具にエビやぎんなん、しいたけ、にんじんなどを小さく切って加えれば、豪華な一品に仕上がります。
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 美味しいれんこんの選び方は、「全体にふっくらと丸みがあり、ずっしりとした重み、まっすぐで節間が締まっているもの」がポイントです。カットされている場合は、穴の中に、黒ずみや土が入っているものを避けましょう。保存は新聞紙に包んでポリ袋に入れます。常温でも比較的日持ちしますが、カットしたものはラップに包んで空気に触れないようにして冷蔵庫に入れ、早めに召し上がってください。
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 れんこんはその穴から先を見通せると縁起をかついで、おせち料理や慶事での料理に欠かせない野菜でもあります。様々なれんこん料理を堪能しつつ、その穴の先に見える新しい年が明るいものでありますように。