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栄養レシピ&コラム 2015年公開分
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海からの恵み 海藻

海からの恵み 海藻

 最近、テレビやインターネットなどでミドリムシ(ユーグレナ)が話題になっています。ミドリムシは実はムシではなく海藻の一種で、なんと5億年前から存在しているそう。海藻に含まれる栄養素だけでなく、不飽和脂肪酸、必須アミノ酸など肉や魚に含まれる栄養素まで、50種類以上の栄養素を含んでいるとされます。体にとっても有用な効果がたくさんあるとして、ミドリムシ入りのジュースや青汁、サプリメントも見かけるようになってきました。またミドリムシには二酸化炭素を吸収する力があり、たくさん培養できるようになれば、地球温暖化防止に役立つのではないかといわれています。食べてみる価値はともかく、環境改善にも期待したいですね。
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 さて、私たちが普段よく食べている海藻は、昆布、わかめ、ひじき、のり、もずく、寒天などでしょうか。他にもたくさんの種類があり、現在食用されている海藻は20~30種類もあるようです。海に囲まれた日本では昔から多くの海藻を食べてきましたが、欧米ではあまり食べる習慣がありません。ところが海藻のヘルシーさや含まれる栄養素が注目され、食べる人が増えているそうです。
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 海藻は低エネルギーでありながら、多くの栄養素を含んでいます。とくに豊富なのが食物せんい、海藻には2種類のせんいが含まれています。不溶性食物せんいは水に溶けず、腸内で水分を吸収して膨らみ、腸の蠕動運動を活発にし、不要なものを押し出す作用があります。便秘や下痢の症状の緩和に有効です。
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 水溶性の食物せんいのアルギン酸やフコイダンは、腸内で水分を抱き込んでヌルヌルとしたゲル状になり、有害物質を排出してくれます。コレステロールや糖質の吸収を抑えるので、動脈硬化予防や血糖値の急な上昇を抑える効果が期待できます。またナトリウムの排出を促し、同様の働きをするカリウムとともに、血圧を正常に保つ作用もあります。さらにフコイダンには、胃の炎症や潰瘍の予防や修復、免疫機能を高める働きもあるとして注目されています。
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 カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、リン、ヨウ素などのミネラル類、カロテンやビタミンB群、ビタミンCなどのビタミン類にも富んでいます。骨粗しょう症や貧血の予防、皮膚や髪の毛、爪の健康、老化予防など多くの効果が期待されます。さらには血栓予防効果のあるEPAやフコステロール、血圧の調節に役立つアミノ酸のひとつラミリン、紫外線を吸収するタンニンなども含まれています。
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 多くの栄養素を含んでいる海藻ですが、毎日食べている人は少ないのではないでしょうか?海藻は乾物として保存できるので、数種類をストックしておくとよいでしょう。カットわかめはみそ汁や麺類、サラダなどに手軽に使えます。時々はひじきや昆布を野菜や肉と煮るのもよいです。豚肉に含まれるイノシン酸と相性がよく、相乗効果でさらに旨みたっぷりで美味しくなるのでおすすめです。これから春にかけて生わかめの出回る時期です、乾物とはまた違った食感と美味しさがあるので食べてみて下さい。酢の物やサラダ、油を使った炒め物にすればカロテンの吸収もアップします。
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 大人はもちろん、成長期の子供たちにも欠かせない栄養素がぎっしり詰まった海藻、もっと毎日の食事に取り入れたいものです。