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食べ物の廃棄について考える

食べ物の廃棄について考える

 農林水産省が行っている「食品ロス統計調査」をご存知ですか?これは世帯と外食産業における食品のロスの実態を調べ、食品の食べ残しや廃棄の減少に向けた取り組みなどに生かすことを目的にしています。平成26年12月に行われた調査の結果が、平成27年4月30日に公表されました。私たちはふだんの食生活で、どのくらいの食べ物を棄てているのでしょうか?調査に興味を持ったので、結果を少し紹介してみます。
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 世帯(家庭)での食品ロスとは、食べ残して廃棄した「食べ残し」、賞味期限切れなどにより食材や、そのまま食べられる食品を使用せず廃棄した「直接廃棄」、調理時に野菜の皮や傷んだ部分などを過剰に除去した「過剰除去」の量をいいます。
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 今回の調査では、食材や惣菜、弁当などの加工食品などをすべて含めた食品使用量のうち、食べ残し1.0%、直接廃棄0.7%、過剰除去2.0%の合計3.7%が、食べることなく廃棄された食品という調査結果でした。ピンとこない数字ですが、私は意外に少ないと感じました。
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 食品別にみると、野菜類が47%と多く、ついで果実、調理加工品、穀類…となっています。世代別の特徴として、過剰除去は60歳以上で、食べ残しや直接廃棄は29歳以下で多く、また複数人世帯より1人世帯の廃棄が多いという結果になっています。
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 調理の際、少し残った野菜の切れ端を冷蔵庫でダメにしたり、残った肉をとりあえず冷凍庫へ入れたものの、結局は使わずに棄ててしまったり、冷蔵庫の奥に追いやられた使い残しの調味料や缶詰などの賞味期限を切らして処分、皆さんもこんなことは少なからずあるのではないでしょうか。家庭から出される生ごみの中には、賞味期限が切れていないものや、手つかずの食べ物が多く含まれているという報告もあります。実際には調査結果の数字より多いのではないかと思います。1人分、1世帯でみれば少ないようでも、全国民となるとかなりの量、これに外食産業分が加わると相当な量になることは想像に難しくありません。
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 食べ物を無駄にしないよう、ひとりひとりが気をつけたいものです。安いからお買い得だからと必要以上に買い過ぎないよう、本当にすべて食べ切れるのかよく考えてから。また消費期限や賞味期限の長いものを買いたくなりますが、すぐに食べるとわかっているなら、短めのものを買うことが、スーパーなど期限切れでの廃棄は減ります。さらには作り過ぎて食べ残し、棄てることのないようにしたいものです。野菜などもすべてを食べ切れるようメニューを考え、保存方法を工夫するようにしましょう。
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 我が家では年に数回、冷凍庫をカラにする期間を作ることにしています。少しずつ残って冷凍庫に入れられた食材や買ったのに使わないままの食材などに加えて、冷蔵庫やストックされているものだけを使い、食事を作ります。必要最低限の買い物以外はせず、残っているもので料理を考えます。なかなか大変ですが、1回限りの創作料理も出来るなど案外楽しいです。整理して棄てるのではなく、食べ切ることを目標にしていますが、やはり棄てるものも出てきて反省させられます。できれば日々、無駄にしていかないことが大切なのはわかっているのですが、難しいものです。
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 幸せなことに今の日本は食べ物にあふれ、困ることはありません。その影には、農家や漁師をはじめ、多くの人の労力がかかっています。また外国からの輸入品もたくさんあります。日々感謝の気持ちを忘れずに大切にいただきたいですね。