チョコレートの健康効果
バレンタインデーが近づくと、スーパーやデパート、コンビニでもたくさん見かけるチョコレート。リーズナブルなものから、有名ショコラティエが手掛ける一粒数百円もする高級なものまで様々です。ちなみに、バレンタインデーに女性から男性にチョコレートを贈る習慣は日本独自のもの。近年ではその楽しみ方もどんどん多様化しており、恋人に限らず、友達同士でチョコレートを贈り合う「友チョコ」にはじまり、自分にごほうびとして贈る「自分チョコ」、チョコレート好きな男性が自分用に購入する「俺チョコ」も増えているようです。
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チョコレートは、カカオから作られます。カカオは熱帯地域を原産とする植物。その果実の中にある種子がカカオ豆で、チョコレートの原料になります。その歴史は古く、紀元前2000年頃の古代メキシコではカカオは「神様の食べもの」として大切にされ、16世紀の初めには不老長寿の薬としてカカオ豆を煎ってつぶし、ドロドロにしたショコラートル(苦い水という意味)が飲まれていました。
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その後ヨーロッパに渡り、滋養強壮、疲労回復に効果があるとされ、ヨーロッパ全土に伝えられます。現在のような「食べるチョコレート」ができたのは1840年頃。日本にチョコレートが伝えられたのは明治10年頃(1880年頃)で、大正時代に入ると日本全国に広がりました。その後日本では、主に子どものおやつ、クリスマスやバレンタインなどイベントのときに食べるお菓子として長く愛されてきました。最近ではチョコレートの健康効果が謳われるようになり、男女問わず幅広い年代の支持を集めています。
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カカオには、タンパク質、脂質、炭水化物、食物せんい、銅やマグネシウム、亜鉛などのミネラル類、カカオポリフェノール、テオブロミンなどが含まれています。
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とくに注目なのはカカオポリフェノール。抗酸化力が高く、動脈硬化などの生活習慣病の予防効果や、抗炎症作用があるといわれています。またカカオの苦み成分であるテオブロミンには、緊張を和らげ、リラックスする効果や血流を改善し、冷えやむくみを改善する効果が期待できます。
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チョコレートは、カカオ豆を発酵、乾燥、焙煎したのち、すりつぶした「カカオマス」とカカオマスから搾った油脂である「ココアバター」に、砂糖やミルク、油脂などが添加されて作られています。カカオマスからココアバターを搾ったものを粉末化したのが「ココア」です。ちなみにココアバターと砂糖とミルクでできたのがホワイトチョコで、こちらにはカカオポリフェノールは含まれていません。
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カカオの健康効果を得るためには、チョコレートを選ぶときにパッケージの『原材料名』をチェックしましょう。含有量が多い順に記載してあるので、なるべくカカオ成分が多く、砂糖や植物油脂が少ないものを選びましょう。とくにカカオの成分が70%以上のものを高カカオチョコレートと呼び、様々な種類が販売されています。しかしながら、カカオ成分の含有量が増えるほど高エネルギーなので、健康にいいからと食べ過ぎてはかえって肥満のもとになります。1日2~3かけ、ココアなら1杯程度としましょう。
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冬はチョコレートが一層おいしく感じられる季節です。チョコレートのまったりとした甘味や口どけは、私たちの気持ちをほっと和ませてくれることでしょう。