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栄養レシピ&コラム 2017年公開分
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更年期障害

更年期障害

 朝の目覚めがすっきりしない・・・体がだるい・・・など憂鬱な気分で過ごしていませんか?毎日続くその不調、実は更年期障害が関係しているかもしれません。
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 日本人女性の平均的な閉経年齢は50歳頃といわれ、閉経の前後10年間を更年期と呼んでいます。更年期は女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが大きく関係しています。エストロゲンは8~9歳ころから卵巣で分泌され、その分泌は30代半ばでピークを迎えます。その後は更年期にさしかかり卵巣機能が低下すると同時に、エストロゲンも徐々に減っていきます。分泌低下を解消しようと脳はさらに分泌を指令しますが、エストロゲンは低下しているため分泌されず、脳の指令と卵巣の応答のバランスがとれなくなり脳が混乱を起こします。この混乱が自律神経を乱し、様々な不調を体に与えます。このホルモンバランスの乱れが原因の身体的・精神的不調を更年期障害といいます。
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 更年期障害の症状は、月経不順や月経異常、のぼせ、ほてり、逆に冷えなどもあれば、頭痛、めまい、耳鳴りといった体の症状から、不安感やイライラ、不眠といった精神的な症状まで多岐にわたります。体の健康状態、ホルモンの変化に対する適応能力の差、以前からの自律神経の不調なども影響し、どんな症状が出て、どのくらい続くかは個人差があります。
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 最近では20代、30代の年齢にも関わらず更年期障害が現れる「若年性更年期障害」を抱える女性が増えてきています。不規則な生活習慣、無理なダイエットやストレスなどにより自律神経の乱れが原因となり起こります。自律神経は卵巣と深いつながりがあり、自律神経が乱れることにより、卵巣の機能が低下することで早期に更年期障害が起こってしまいます。この年代は出産を望む女性も多く、治療をしないままでいると不妊の原因につながることもあります。
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 また、これまで更年期障害は女性だけの症状と思われていましたが、同じような症状を訴える働き盛りの男性も増えています。男性更年期は「LOH症候群」とも言われ、男性ホルモンであるテストステロンが減少することにより起こります。女性ホルモンは閉経を境に急激に減るのに対して、テストステロンは20歳頃をピークにゆるやかに減少していきます。テストステロンの減少に加え、ストレスや過労、過度の飲酒や喫煙、性格などが絡み合って症状が現れるとされています。
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 更年期障害の治療では、ホルモン療法や漢方での治療が行われていますが、食事でも症状の改善・軽減が十分期待できます。
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 アーモンドやうなぎなどに含まれるビタミンEは、ホルモンバランスを整え、エストロゲンの分泌を促してくれます。抗酸化作用があり血行を良くしてくれる働きもあるので、肌が衰えやすい更年期にはとても強い味方です。また、豚肉に含まれるビタミンB1やしじみに含まれるビタミンB12は、自律神経の調子を整えます。ストレスを緩和する効果があるのでイライラも軽減してくれます。更年期に起こりがちな症状をやわらげるには、これらの栄養素に加え、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの揃ったバランスのとれた食事が大切。一日三食の食事は、できるだけ品数を増やし、主食・副食・副菜を揃えることを意識してみてください。
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 更年期には、栄養素の貯蔵能力が低下し始めるだけではなく、栄養素を吸収する能力も落ちてきます。また、基礎代謝が減少する為、太りやすくなる時期でもあります。脂質や糖質の過剰摂取は控え、適度に体を動かし、生活習慣を見直すきっかけにしてみてはいかがですか?