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土用の丑の日

土用の丑の日

 7月に入り本格的な日差しが降り注いでいます。厳しい暑さが続く夏は、体力も消耗しやすく食欲が落ちてしまう人も多いことでしょう。そんな時、夏を乗り切るための食べ物として思い浮かぶのがウナギです。栄養価も高く、スタミナ食として代表的存在のウナギを紹介します。
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 今年の土用の丑の日は2回あり、7月20日と8月1日となっています。土用の丑の日といえば夏のウナギを思い浮かべますが、実は春夏秋冬、必ず一度ずつ丑の日があり、今年のように巡りあわせにより一季節に2回あることもあります。
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 現在、夏の土用の丑の日だけウナギを食べる習慣が根付いたのは、諸説あるようですが、夏のウナギが売れず困っていたウナギ屋が、江戸時代に発明家として有名だった平賀源内に相談し宣伝したのが始まりとされています。もともと丑の日は「う」のつく食べ物を食べると病気にならないといった説があり、これと相まって土用の丑の日にウナギを食べる習慣が江戸時代から広まったようです。
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 ウナギは、ビタミンA、B1、B2、D、Eなど、ビタミン類を多く含んでいます。中でも皮膚や粘膜の健康を保ち、抗ガン作用のあるビタミンAは多く、蒲焼き50gで成人の一日必要量を摂取することができます。ビタミンAはコラーゲンの生成にも関わりがあり、紫外線による肌へのダメージをやわらげてくれるので、夏には特に摂りたい栄養素です。また、疲労回復に効果的なビタミンB1は糖質をエネルギーに換えるのに必要な栄養素でもあります。ご飯を効率よくエネルギーに換えることから、うな重は利にかなった組み合わせといえます。
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 縄文遺跡から骨も発見され、食されていた歴史も古いウナギは日本人にとって馴染みのある魚ですが、繁殖方法や生態など謎の多い魚でもあります。ウナギは海で生まれ川へ上っていく過程で成長し、産卵期になると再び海へ戻って産卵することはわかっていました。しかし、どの海域で孵化しどうやって川までやってくるかなど詳細は不明でした。2000年に入り、産卵場所はマリアナ諸島のスルガ海山のごく近くであることが推定でき、世界で初めて産卵場所を特定することができました。
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 現在市場に出ているウナギのほとんどが養殖で、国産物や輸入物も多く出回っています。黒潮にのって日本海岸にたどりついた天然のシラス(稚魚)を捕獲し育てるのが主流で、完全養殖にはいまだ至っていません。天然のシラスが年々獲れなくなっており、ウナギの高騰につながっています。シラスの量産技術が開発されれば、ウナギの値段も下がるかもしれません。
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 値段の高騰でますます食べることが難しくなったウナギですが、スタミナたっぷりのウナギを丑の日には食べたいですね。