栄養素を知ろう ビタミンC
ビタミンCと聞くと何を思い浮かべますか?レモンやみかん、いちごなどの果物や野菜、あるいはビタミンC入りと書かれた清涼飲料水などではないでしょうか。
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ではビタミンCは、私たちの体内でどのような働きをしているのでしょう。その主な働きには、コラーゲンの生成と抗酸化作用があります。ビタミンCは皮膚や粘膜、血管、軟骨、腱などの結合組織をつくるコラーゲンという、たんぱく質の合成に不可欠です。皮膚や粘膜を丈夫にし、シミやシワを防ぎ、傷の治癒にも欠かせません。また骨の細胞にはコラーゲンが多く含まれており、ビタミンCを摂ることで骨を丈夫にし、骨粗しょう症の予防にもなります。
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そして、抗酸化作用があり、免疫力を高め、風邪などのウイルスから体を守ってくれます。さらに活性酸素を抑え、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などを予防する働きがあり、抗ガン作用も期待されます。その他にも、鉄の吸収を高める働き、抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成の促進などがあります。ビタミンCが欠乏すると、疲労感が増し、ひどい場合は毛細血管がもろくなり、歯茎や皮下から出血する壊血病が起きます。子どもの場合は骨の発育不良がみられることも。
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そもそも活性酸素とは何でしょう。活性酸素は皮膚や臓器などの老化や、免疫力の低下を促進し、ガンや動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病などの生活習慣病を引き起こす原因になるといわれています。呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部(約2%といわれる。)が、食べ物からのエネルギーを生成するときに、酸化力の強い活性酸素に変わります。またストレス、タバコ、アルコール、紫外線、排気ガス、過度の運動なども活性酸素を発生させる要因となります。
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私たちの体は酵素によって活性酸素を抑えていますが、年齢とともに酵素の量は減少するので、処理しきれなくなります。そこで活性酸素の働きを抑える抗酸化物質を摂るのが有効です。それが抗酸化ビタミンといわれるビタミンE、ビタミンC、β-カロテンやポリフェノール類です。老化防止や若返り、いわゆるアンチエイジングとして注目されています。
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ビタミンCは体内で合成できないので、食事から摂ることが必要です。野菜類、果物類、じゃがいもやさつまいもなどのイモ類に多く含まれています。ビタミンCは水に溶けやすく、熱や光に弱いという特徴があるので、効率よく摂取するには気をつけたいことがあります。野菜は洗うときは手早く、水に長く浸さない、細かく切り過ぎない、切った後も早めに調理しましょう。数分加熱するだけでビタミンCは半減するので、サラダなど生で食べるのがよいこともありますが、生では多くの量は食べられません。煮物などはうす味にして、煮汁ごと食べられるようにするとよいです。またビタミンCに限らず栄養素は、旬の時期の方が多く含まれています。特にビタミンCは壊れやすいので、野菜や果物は新鮮なうちに食べるのが鉄則です。
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私たちは老化を避けることはできませんが、健康で少しでも若々しくいたいものです。何かとストレスの多い現代、ましてや今年の夏は猛暑で紫外線もたっぷり、暑さで疲労した体を労わるためにも、ビタミンCをしっかりと摂取するよう心がけましょう。