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栄養レシピ&コラム 2019年公開分
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一日一杯のみそ汁を

一日一杯のみそ汁を

 毎日みそ汁を飲んでいますか?食の多様化によって、みそ汁を飲む人が減ってきているようです。まわりに聞いてみても、毎日飲むという方は、意外に多くありませんでした。でもみそ汁が嫌いという方はほとんどいませんよね。手軽に調理でき、栄養たっぷりのみそ汁は、私たちの食卓に欠かせません。
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 では、みそ汁を作るのに必要な「みそ」の話しをしましょう。みそは大豆を蒸したり煮たりしてすりつぶし、麹と塩を加えて、数か月~数年寝かせることで、発酵、熟成をして出来上がります。加える麹の種類により、米みそ、麦みそ、豆みそに大別され、塩の量や熟成期間によって、甘、甘口、辛口、また淡色みそ、赤みそ、白みそと味や色によっても分類されます。
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 大豆に米麹を加えて作られたのが「米みそ」で、国内生産量の約8割を占めます。関東、東北で多く作られ、みその生産量トップの長野県でも米みそが主流です。味にクセが少なく、米麹や塩の割合によって、味や色が異なります。淡色辛口の信州みそ、赤色辛口の仙台みそ、ねっとりした甘口で京都中心の西京みそは白みそとしてよく知られています。
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 麦麹を加えた「麦みそ」は、おもに中国、四国、九州地方で作られていますが、昔は農家で自家用に作っていたことから田舎みそとも呼ばれ、全国各地に麦独特のさらっとした甘味のみそがみられます。
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 蒸した大豆に直接、麹菌をつけて作られるのが「豆みそ」で、色が濃く、濃厚な味わいと渋みが特徴です。そのほとんどが東海三県の愛知、三重、岐阜で作られる八丁みそ、いわゆる赤みそといわれるもの。煮込んでも香りがとびにくいので、みそ汁だけでなく、煮込み料理に使われます。
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 その他にも、異なる麹を混ぜて作る「調合みそ」や「合わせみそ」もあります。現在では家庭でみそを作ることは減りましたが、かつては家庭で、また地域でみそは作られてきました。その土地の風土や気候、微生物の働きなどによって、複雑な味が生まれ、熟成とともに味わいも変化していきます。みそはとても地域性に富んだ調味料といえるでしょう。
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 みその原料は良質のたんぱく質を豊富に含む大豆です。骨粗しょう症や更年期障害の予防、老化防止効果などが期待されるイソフラボン、記憶力向上や認知症予防効果があるとされるレシチン、コレステロール値の上昇抑制、中性脂肪や血圧の低下、整腸作用などがあるサポニン、ほかにもビタミンEやリノール酸なども含んでいます。
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 栄養豊富な大豆に麹をつけて発酵させることで、アミノ酸やビタミンがさらに生成され、栄養価が高まり、また麹による作用で、栄養成分が消化、吸収されやすくなります。注目は、発がん性物質を抑えるとされるメラノイジンが含まれること、メラノイジンは、みその熟成過程で増え、体内での抗酸化機能があるといわれています。
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 みその栄養効果を知ると、ますますみそ汁が飲みたくなります。野菜やきのこ、豆腐、卵、肉や魚介まで、様々な具材を入れることでさらにパワーアップした栄養を摂ることができます。ぜひ一日一杯のみそ汁習慣を。