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栄養レシピ&コラム
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香酸かんきつ類

香酸かんきつ類

 先日、スーパーで「メイヤーレモン」という、オレンジ色のレモンを見かけました。ニュージーランド産で、果汁がたっぷり、防カビ剤、ワックス不使用なので、皮ごと食べられますと紹介されていました。早速購入してみると、普通のレモンに比べ、まろやかな酸味の果汁が多く、ハチミツと炭酸水を加えて、レモンスカッシュにすると爽やかで美味しかったです。調べてみると、オレンジとの自然交雑から生まれた品種とのこと、だからオレンジ色なのですね。
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 かんきつ類のなかで、酸味がとても強く、生食には不向きでも、果汁の酸味や、果皮の香りを利用するものを「香酸かんきつ類」と呼びます。いちばん身近なのがレモンでしょう。日本を代表する香酸かんきつ類は、ゆず、すだち、かぼす、他にもシークワーサーやだいだいなど40種ほどあるそうですが、ゆず、すだち、かぼすの3つで、その8割を占めます。果肉はとても酸っぱいので、みかんのようにそのまま食べることは難しいですが、その酸味と香りを生かして、ジャムやジュース、菓子、ドレッシングやポン酢などの調味料に加工されています。
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 ゆずは、古く飛鳥、奈良時代には栽培されており、比較的なじみのある香酸かんきつ類です。主な産地は高知県と徳島県。夏に出回る青ゆずもありますが、10月頃から熟し始める黄ゆずが主流。主に果皮を薬味などとして利用します。果肉より果皮により多くの抗酸化作用があるそうです。
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 すだちは、8~10月にかけて、緑色の小粒な未熟果を収穫します。生産量のほとんどが徳島県。サンマの塩焼き物や刺し身、湯豆腐などに添えると、さっぱりとした酸味と香りを楽しめます。また、マツタケとの相性がよいとされ、マツタケと一緒に売られているのを見かけることも。
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 かぼすは、すだちよりも大きめで8~11月に出回ります。9割が大分県で生産され、強めの酸味と果汁が多いのが特徴、なべ物やふぐ料理に使われます。すだち、かぼすとも熟すと黄色くなるが、未熟な緑色の方が風味豊かです。
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 レモンは、ほとんどがアメリカなどからの輸入で、一年中出回っています。近年は国産レモンも見かけるようになりました。国産レモンは9~12月頃、ちょうどこれから新物が出てきます。レモンの香りは果皮に多く含まれるので、レモンティーやお菓子作りの材料にするときは、皮ごと使うのがおすすめ。国産レモンは防カビ剤やワックスを使っていないので、皮ごとでも安心です。
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 香酸かんきつ類には、酸っぱさのもとのクエン酸と、ビタミンCが豊富に含まれます。疲労回復、風邪予防、美容効果などが期待でき、酸味と香りは食欲を増進させます。食用の他にも、入浴剤や化粧品、アロマなどにも利用されています。日本には冬至にゆず湯に入る風習がありますね。
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 国産レモンの生産量トップは広島県。瀬戸内の温暖な地域で多く栽培されています。ここ数年、レモンを使ったスイーツやドレッシングなど多くの商品が出てきており、レモンに注目が集まっています。当病院のある北広島町周辺では、ゆずが特産品です。ゆずみそ、ゆずジャム、ゆずピール(砂糖漬け)、ポン酢などが生産されています。
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 秋から冬にかけて、香酸かんきつ類の旬を迎えます。ぜひ料理に取り入れて、それぞれの酸味の違いや、豊かな香りを楽しみませんか。